第55回プロデューサーレターライブ、パッチ5.1コンテンツ特集で、ジョブ調整の話の中、詩人の調整方針について触れられました。 正直パッチノートのタイミングでの案内になると思っていたので、すこし驚きました。 以前からパッチ5.1では、忍者、召喚、侍については変更を加えると案内されていましたが、詩人についてはどうするか迷っているというお話でした。
「漆黒のヴィランズ」パッチ5.0のバトルバランス調整において、全てのジョブからパーティシナジーがほとんど削られる変更が実施され、詩人は戦歌のシナジーが削除されました。それは、“歌でパーティを支援する”という詩人のジョブコンセプトに踏み込んだ変更だったため、「詩にシナジーがないジョブが詩人と言えるのか」と、コミュニティでは大きな議論に発展しました。
そのインパクトが思いのほか大きかったためか、4.x時代のように戦歌にシナジーを復活させるか、シナジーがない代わりに火力を上げた現在の仕様を継続するか、“もう少し悩む”と前回PLLにおいて吉Pが発言していました。
それにどうやら結論が出たようです。それは、火力は“維持”したまま、戦歌のシナジー効果を“薄く”のせるカタチで復活させるというものでした。
また、現状火力トップのモンクに合わせて全ジョブ上方修正する、という方針であることも語られました。これは、遠隔物理の機工士や踊り子はもちろん、赤魔道士も竜騎士も全て火力が引き上げられるということです。
ここで、詩人も火力上がるんだ! と早合点してはいけません。吉Pは詩人の単体火力について“維持”という表現を使いました。“維持”とは「同じまま」という意味の言葉です。
パッチ5.1では戦歌のシナジーが復活し、詩人のパーティへの火力貢献度が上がります。詩人が3つの戦歌を回すだけで、他のパーティ全員の火力が上がるということもできます。いつもなら、シナジーの効果が上がったらジョブ単体の火力を下げて調整するのが通例ですが、今回はシナジーの効果を“薄く”＝わずかにすることで、モンクを除く全ジョブ上方修正される火力とバランスを取ったため、単体火力には手を付けず“維持”したというふうに読み取れました。
つまり、パッチ5.1における、詩人の火力アップは、詩のシナジーだけの可能性が高いということです。
今回のPLLでは調整の方向のみでしたので、シナジーがどれぐらいになるのかなど、詳細はパッチノートまで待つ必要がありますね。
ちょっと脱線します。
「パーティメンバー全員に一律シナジーがのる」という戦歌は、パーティメンバーが多いほど効果が高くなります。4人パーティなら4人分しか得られませんが、8人パーティなら8人分のシナジー効果が得られるからです。
たとえば、8人がタピオカミルクティを購入し、店頭で歌うと全員がタピオカ10％増量サービスを受けられるとします。仲間のためにと一人が歌った場合、歌わなかったときと比較して、タピオカは全体で80％も増えることになります。これが4人だと40％しか増えません。2人なら20％です。言いかえればパーティメンバーが少ないほど詩人のパーティ貢献が下がり、火力が下がるとも言えます。
また、シナジーはパーティメンバーの単体火力が高いほど効果が上がります。逆に、素の火力が低い場合はシナジーのありがたみも同時に薄れます。先程のタピオカで例えれば、20粒あれば10％増量で2粒増えますが、5個しか入ってなければ1個に満たず、カケラが増える程度です。
詩人の場合はパーティの人数や潜在火力の高さで、シナジー効果がわかりやすく変化します。人数が多く、より火力が高い人のいるパーティが詩人が最も活きるシチュエーションと言えるでしょう。
一方、踊り子も、詩人と同様に人数減少によるパーティ火力の減少はあると思われますが、クローズドポジションによるペアの効果は影響を受けないため、シナジー減少の影響は詩人より小さい可能性があり、4人パーティなら踊り子のほうが詩人より強いかもしれません。そしてシナジーのない機工士は人数が変わっても単体火力は不変。ソロなら単体火力が高い機工士が一番強いということになります。機工士に関してはパッチ5.0でも遠隔物理トップですね。
今まで物理遠隔3ジョブの棲み分けがモヤッとしていたのですが、この調整によって得手不得手がはっきりしてくるかもしれませんね。それともうまくまとめてくるのでしょうか。
パーティメンバーの人数や素の火力はもちろん、ステージのギミックの影響など、さまざまな条件、シチュエーションがあるなか、バランス調整をするのはなかなか大変な作業ですね…。開発する方は大変だなぁ…。