イディルシャイアの街が好きです。この街は一度放棄され、新たな住人によって生まれ変わりました。シャーレアン風の建築様式もにゴブリン風の工房が同居したりして実に面白いのですが、実のところそれとは無関係の部分、光と影が織りなすその情景そのものがとても好きです。
FFXIVは、きちんとライティングすることで美しく見えるように作られているらしいですね。以前吉Pがそんなことを言っていた気がします。それが実感できる場所のひとつがイディルシャイアだと思っています。
新生エリアは、ファンタジー世界らしい、明るい世界観で、優しい画作りになっていて、良くも悪くも好き嫌の出ない情景です。一方で蒼天エリアは、強い光がくっきりとした影を落とす、ハイコントラストな画作りになっています。この世界観が、実にドラマチックにディスプレイに映し出されます。それは、しばらく景観カメラにして眺めていたくなるほどです。イディルシャイアにいるとその光と印影が作り出す情景の中に入り込むことができます。
時間の経過とともに街を照らす光も変化していき、まるで全く違う街になってしまったかのように表情自体が大きく変わって、装いがどんどん変化していきます。
樹木の長い影が地面を支配するように伸びていき、夕日が世界を赤く染め上げていきます。そして遠くの山の稜線に太陽が沈むと、いつのまにか染み込むように空が藍色に支配され、青い月の光が街を静かに包み込みます。
この2015年から2017年にかけて、このイディルシャイアにいた時間はかなりのもの。アレキ零式の突入もこの辺だったし、当時は募集シャウトもしてましたしね。アニマウエポンの製作や、お得意様納品などで立ち寄っては、スクリーンショットを撮りまくってました。
イディルシャイアはよくできていて、エリアによって景色が全然違うので、色んなタイプのスクリーンショットを狙うことができます。待ち時間があれば、アングルハンティングに勤しんだものです。それがちょっとした冒険気分で楽しいのです。またNPCも細かい仕事をしたりしているのを発見したり、それらを追いかけるのも面白かったですね。良い遊び場ですね。
ちなみにイディルシャイアで一番好きなのはスネイル広場。ここの景色、結構好きなんですよね。時間とともに表情が変わる低地ドラヴァニアを楽しめますが、とくに夕日のスネイル広場がいい。ここはシロちゃんところのNPCの子どもたちも遊んでいたりが、ずっと見ているとそのうちに居なくなります。それを見ていると、思い出してしまう感覚があります。
子供の頃のことを思い。友人たちはそれぞれの家に帰っていき、ひとりでももっと遊びたいと思っているのに日が暮れてしまう。帰らなきゃいけないのか、と。これは郷愁なんでしょうかね、ここにいるといつも思い出してしまいます。
ある意味イディルシャイアは実家のない故郷なのかもしれません。帰る家は別にありますが、我々はずっとここに集いました。美しくも居心地のいい場所、たまに“戻り”たくなる場所、わたしの中で、イディルシャイアはそういう場所になっています。