詩人のウェポンスキルをあらためて確認すると、攻撃力が発生するものは、思ったほど数がなく、実は数種類しかありませんでした。単体、範囲など用途別に分類するとそれぞれ2〜3種類ずつしかありません。今回はその威力について考えてみました。
単体攻撃のウェポンスキル
威力順 | 単体攻撃ウェポンスキル | 威力 |
---|---|---|
1 | エイペックスアロー※1(範囲だけど単体にも使う) | 120〜600 |
2 | リフルジェントアロー※2 | 330 |
3 | バーストショット | 230 |
まずは単純なスペック比較から。単体攻撃によく使用するウェポンスキルは3種類。その中で一番威力が高いのはゲージ100%のエイペックスアローで威力600。次は最近若干弱体化したリフルジェントアローで330、最後にバーストショットで230となります。
リフルジェントアローは「乱れ撃ち」が使えればセットで使います。これに疑問の余地はないですね。
一方で、以前から疑問に思っていたこと…、と言うか気になっていたことがありました。追い込み時に少しでも威力の高いスキルを使いたいとき、エイペックスアローをソウルゲージ100%以下でも使うべきかどうかと言うことです。
そこで、実践でよく使う「乱れリフル」や、追い込み時におけるエイペックスを撃ってもいい条件について、もう少し細かく考えてみました。それが下の表になります。
威力順 | ウェポンスキル | 威力 |
---|---|---|
1 | 乱れ撃ち + リフルジェントアロー | 990 |
2 | エイペックスアロー(100%) | 600 |
3 | エイペックスアロー(60%)追い込み用 | 360 |
4 | リフルジェントアロー | 330 |
5 | エイペックスアロー(40%)追い込み用 | 240 |
6 | バーストショット | 230 |
通常時は上記の表の太字の部分のみを考慮すればいいことがわかりました。細字の部分は気にしていた限られた条件で有効かどうかの検証結果です。威力の低い方から順に見ていきます。
まず、リストにない最下位。単体攻撃でソウルゲージ35%以下のエイペックスアロー。これは使ってはいけません。迷わずバーストショットを撃ちましょう。単体の場合、35%以下のエイペックスに火力的な意味での価値は皆無です、むしろ悪手です。
6番目はバーストショット。実質最下位で威力は230。GCD以外に制限はなく、いつでも使えるバーストショットは、詩人が最も多用するウェポンスキルです。 また、35%の確率でリフルジェントアロー実行可が付与されるため、重要なアクションスキルです。バーストショットは最下位の威力なので、これより威力が上のウェポンスキルが使えるなら積極的にそっちを使っていきましょう。
5番目は、ソウルゲージ40%の「エイペックスアロー」 で、威力240。この時点でバーストショットより上位になります。ただし、エイペックスはソウルゲージ100%使用が原則です(理由は後述)。ソウルゲージ40%エイペックスが生きるのは最終局面の追い込みのときのみです。時間切れになりそうなときに、ソウルゲージが40%たまっていたらバーストショットではなく、コレを撃って構いません。ただし、少しでも時間に余裕があるならば可能な限りソウルゲージをためてから撃つべきです。言い方を変えれば、エイペックスアローを撃っていい最低ラインがソウルゲージ40%ということ。これ以下場合は忘れて構いません。問答無用でバーストショットを使用しましょう。
4番目は、「リフルジェントアロー」で威力は330。プロックしないと使えないアクションのため、運も絡み、多用できませんが、高威力のウェポンスキルなので、これより上位のものが使えない限り、プロックしたら最速で使用します。乱暴な言い方をすれば、ウェポンスキルは基本バースト連打して、プロックしたらリフルするだけです。ちなみに55%エイペックスアローも「リフルジェントアロー」と同威力の330だったりします。最終局面でリフルがプロックしないなら55%以上でエイペックスを撃ってしまって構いません。
3番目、ソウルゲージ60%の「エイペックスアロー」。威力は360となります。 この条件で撃つシチュエーションはやはり追い込み用、あとひと押しがほしいときのみ。ゲージ60%の時点で威力が「リフルジェントアロー」より上となり、最終局面での優先度がひとつ上がります。フェイズチェンジや時間切れのとき、60%以上たまっていたら、リフルがプロックしていてもこっちを先に撃ったほうがオトクな場合もあるということで、どちらかというとトリビア的なプチ知識。頭の片隅においておく程度で構いません。あまり機会がないですからね…。
2番目はソウルゲージ100%の「エイペックスアロー」で威力は600。一発の攻撃としては詩人全アクションスキルトップ、文句なしの高威力を誇ります。ただし、ソウルゲージを100%まで蓄積させるためには、なんと詩心のプロックが20回も必要。100%になったら速やかに使用してソウルゲージを0%に戻し、詩心のスタックを無駄にしないようにしましょう。
トップは「乱れ撃ち」併用の「リフルジェントアロー」。「乱れ撃ち」はアビリティで、ひとつ前スキルのGCDに差し込んで使います。 「乱れ撃ち」に「リフルジェントアロー」を確定プロックがついているため、現在「リフル専用のアビリティ」と化しています。威力は圧巻の990(=330×3発)となります。 あくまで3発の攻撃で、それぞれ独立してにクリティカルとダイレクトヒットの判定があります。
とても高威力なので、可能な限りリキャストを早くもどして一回でも多く使いたいところですが、アビリティ(+バフ)という“前提”が必要なので。うまくスキル回しを組み立て、GCDに食い込まないように使用します。そのアビリティ「猛者の撃」と「乱れ撃ち」はリキャストがまったく同じなので、基本的にセットで使用。
もうひとつ、「乱れ撃ち」使用前にリフルがプロックしていたら、かならず先に素のリフルを消化してから「乱れ」を使用しましょう。「乱れ撃ちの」は「リフル」確定プロックがセットのため、これを無駄してしまうのは非常にもったいないことです。
以上が、単体攻撃のウェポンスキルです。
基本は「乱れリフル」→「100%エイペックス」→「リフル」→「バースト」という優先度で使用。
追い込み時は「ソウルゲージが60%ならリフルより上」、「ソウルゲージが40%ならバーストより上」となります。
いろいろシミュレーションしてみたんですが、エイペックスアローはソウルゲージ100%での使用が大前提だということもわかりました。その話はもう少し後で。
Dot攻撃のウェポンスキル
以前は詩人のメインのダメージソースと言われていた時代もあるDot攻撃。初弾に大した威力はありませんが、継続ダメージが大きく、トータルの削りは大きいので、切らさないようにするにこしたことはありません。
Dot攻撃ウェポンスキル | 攻撃力 |
---|---|
アイアンジョー(カッコ内は下記Dot2種更新時) | 初弾100(+継続900) |
ストームバイト | 初弾100+継続500 |
コースティックバイト | 初弾150+継続400 |
パッチ5.1ではこのDotの継続ダメージが低められ、少しだけ重要度が下がりましたが、ダメージソースとしては未だ無視できない威力です。なにか変える必要はなく、今まで通りに使用します。
ちなみに、アイアンジョー1発で2種のDotを更新した場合、初段と継続ダメージを足すと威力はトータル1,000になります。 Dot2種をアイアンジョーで更新するだけで、威力990の「乱れリフル」を超えます。 もし、Dotを切らしてしまった場合、ストームバイトとコースティックバイトを順にかけ直すことになりますが、ストームバイトがトータル600、コースティックバイトがトータル550で単純に足すと威力は1150。一見アイアンジョーを使わない方が良いように見えます。しかし、これは間違い。
Dot系は初段ダメージが低く抑えて設定されており、撃てば撃つほど火力が落ちていきます。ストーム、コースティック、2発の初弾の威力はトータル250です。アイアンジョーで更新した場合は、アイアンジョーの初弾が威力100、ただ、コースティックを撃つかわりに別のウェポンスキルを使用できます。例えばそれがバーストショットなら、ジョーの初弾の威力100にバーストショットの威力230を足して、トータル330となります。もし、リフルがプロックしていればトータル430、100%エイペックスならトータル700にもなります。前述の通りストーム+コースティックの初弾はトータル250なので、最低でも80以上低い威力ということができます。
また、ウェポンスキルはGCDがあり、同時に2発撃つことはできないため、ストーム、コースティックと順に撃つことになります。するとどうしてもDotの付与に数秒のラグが生じ、片方しかかかっていない瞬間が最初と最後にできてしまいます。それに加え、Dotの継続ダメージが切れている時間も生じるので、さらに不利となります。
これがアイアンジョーでDotを更新したほうがいい理由です。
もうひとつ。アイアンジョーでDot更新するタイミングは残り3秒を切ってから、というのも理由があり、Dotが残っているうちにジョーをヒットさせないとDotの更新ができない一方で、Dotの継続ダメージ判定は3秒毎に行われ、最後の3秒、切れる瞬間も威力90のダメージが発生します。Dotを更新する限り継続ダメージの損失が発生するのです。それを最小限に抑えるために、最後判定を諦めているわけです。可能ならギリギリのタイミングで行う残り0更新がベストですが、正直狙いすぎるとDot切れを起こすリスクを背負うことになります。
5.1でDotの継続ダメージが引き下げられたので、更新失敗したときの損失リスクは低まり、今までよりはDot切れに神経質でなくて良くなりましたけどね。
範囲攻撃のウェポンスキル
範囲攻撃のウェポンスキルは2つしかありません。射程15m、威力150の「クイックノック」と射程25m、距離25m、幅5m幅の直線範囲攻撃「エイペックスアロー」です。
範囲攻撃ウェポンスキル | 攻撃力 |
---|---|
エイペックスアロー※1 (射程25m、範囲25m×5m) | 120〜600 |
クイックノック(射程12m、90°扇形12m) | 150 |
範囲攻撃は、射程は短いものの使い勝手がよく、レイン・オブ・デスのプロックも期待出来る「クイックノック」がメインになります。 威力は150なので大した威力ではありませんが、扇形の広範囲にいる的にヒットさせられる事ができます。「エイペックスアロー」で範囲攻撃をするなら、威力が「クイックノック」の威力150下回る25%以下で使っては絶対ダメ。こちらも基本は100%での使用が良いでしょう。いずれにしろエイペックスはソウルゲージをためる必要があるため連射はできません。
範囲攻撃の場合、一体あたりへのダメージの高さ以外に、範囲に何体巻き込めるか、といったことも火力に影響してきます。その分でも攻撃幅が5mのエイペックスよりは射程が短くてもワイドな射角のあるクイックノックのほうが使いやすく感じます。基本はクイックノックを使い、可能なら100%のエイペックスアローを使用。IDの雑魚戦の場合は範囲攻撃をしている時間が短いので、幅5mに敵が収まっているならば、クイックノックの威力を上回るゲージ30%以上で使用し、回転を上げるのも手かもしれません。
エイペックスアローは、なぜ100%で撃ったほうがいいのか
エイペックスアローはソウルゲージの蓄積量に関わらず、 ダメージ効率がゲージ10%あたり威力60と決まっていて、パーセンテージが高いからと言って特別なゲインはありません。一括か分割かというシンプルな違いとなります。じゃ別にソウルゲージに関係なく撃てばいいかというと、そうではありません。
理由1. バトルで使えるアクションの回数は限られている
FFXIVのバトルには、時間切れの概念があり、クリアまでの時間は有限であることがほとんどです。また、ウェポンスキルにはGCDと呼ばれるリキャスト時間が設定されており、時間内に使用できるアクションの回数も限られています。時間内に使える回数が決まっているなら、威力の高いスキルを優先して使用することが火力アップに繋がります。逆に言えば威力の低い技は使わないほうがいいです。だったら最高威力で使うのが最も効果的と考えられるわけです。
自分の零式4層のログを確認したところ、100%エイペックスはバトル中に9~11回使っているようです。11回撃っているなら、ゲージは1,100%たまったわけです。バトルを終えたとき、ゲージが0%だったら別にいいのですが、大抵は微妙にゲージを残ることもあります。
例えば、もしその残りが20%だとしたら、20%のエイペックスを捨てて、バーストショットを撃ちましょう。20%のエイペックスはバーストショットより威力が低いためです。11回のエイペックスとバーストショットの威力は6,600+230=6,830です。
もし100%エイペックスを一回切り崩して、100%を10回、60%を2回撃つとします。100%エイペックス10回に60%エイペックス2発で、威力は6,000+360✕2=6,720となります。20%を捨てた場合の威力は威力6,830だったので、残り20%を捨ててバーストを撃ったほうが110ほど威力が上になります。これは100%エイペックスの威力のほうが高いのに、それを切り崩して60%(威力360)に落としてしまったことが原因。その時使える最大威力のスキルを使ったほうが良い結果になります。
残りが40%の場合は、40%のエイペックスを追加。 11回の100%エイペックスと40%エイペックスで威力は6,600+240=6,840となり、40パーを捨ててバースト撃ったときの6,830より上になります。これは、威力の高い100%エイペックスの回数はそのままに、バーストよりダメージの高い40%エイペックスを使ったからです。
このように、高い威力のものを、威力が低いものに変更してしまうのはナンセンス。最終局面で余ったソウルゲージはもったいないような気がしますが、40%に満たない場合は、切り捨てたほうが得策です。
理由2. バフの効果はベースの威力が大きいほど高くなる
たとえば、数秒だけお駄賃20%増しになるタイムサービスがあり、自分がタイムサービスの開始時間を決められるとします。100円一括受け取りならタイムサービスを開始してすぐ100円もらえば、即20円プラスで計120円となり、ボーナス確定です。それを50円玉の2回分割受け取りにした場合、2回とも時間内に貰えれば一括と変わりませんが、2回目をもらうまでの間隔が長い場合、最初の50円は20%増しで10プラスの60円、2回目の50円はタイムサービスが終了していて50円のまま、60+50円で総額110円となり、100円一括でタイムサービス使うほうがおトクになりますよね。これが100%推奨の理由のひとつです。
ただし、クリティカルやダイレクトヒットは確率なので、一概には片付けられないのが難しいところです。
次は、アビリティについて考えてみます。