MMORPGには凪(なぎ)の時期がある。FFX的に言えばナギ節かな。凪/和ぎ(なぎ)とは、風がやんで、波がなくなり、海面が静まること。平穏な状態をさして使われる言葉です。メジャーアップデート前のマイナーアップデートが行われる時期。ちょうどパッチ5.18が実施された今がそれに当たります。新コンテンツが増えるわけではなく、ワールドファーストを争う時期でもなく、微妙な修正とコンテンツ報酬の取得制限が撤廃などにより、既存のコンテンツの周回や消化などがメインになる時期です。
実は、この時期がんばる人は次のパッチへの準備を水面下で着々とこなしているのは知っていますが、普通に遊んでいると目くじら立ててがんばるようなことは特に無く、この後には正月休みも控えており…と、ゆったりとした気持ちでいられる時期です。
今年はそれがちょうとクリスマスの時期になりました。しかもパッチ5.18はクリスマス・イブの日に公開。イブに用事がないからといって、いきり立ってインすることもないし、リセットだからと慌てる必要なないし、たまには寄り道してみようと思いたちました。
なんか今年、うちのオフィスも19時過ぎにはほとんど人がいなくなり、残っていたのは自分の他にあと一人ぐらい。みんな何かしらの用事を作ったのかしら。
今年はクリスマスケーキを予約したわけでもなく、お店を予約したわけでもなく、急に思い立っての行動なので、そんなに特別なコトはできません。「ちょっとプレミアムな日常」がいいとこ、かな。ケンタッキーでチキンを買うとか、自宅でなにか作るとか、いろいろ考えた結果、普段は遠いからと諦めるラーメン屋さんに行くことにしました。一応まだ営業時間内。平日だし、ラーメン屋さんなら予約がいっぱいで入れないなんてこともないはずですしね。
オフィスは名古屋にありますが、向かったのは一宮。一宮とオフィスと自宅を結ぶと、ほとんど三角形の位置にあり、決して近いとは言えないエリアです。向かったのは「麺の道 すぐれ」というお店。ここの鶏そば(正式には「名古屋コーチン泡白湯」らしい)は初めて食べたとき、かなり衝撃的でした。味もそうですが、真っ白で綺麗な盛りつけのビジュアルにも驚きました。もし近くのお店なら間違いなくヘヴィローテーションで通って常連と化していたはず。ちょいちょい行くのでリピーターではあるのですが…。
貝柱の旨味鶏そば pic.twitter.com/tn9qgABLbd
— Zukka Ruschka (@ZukkaRuschka) December 24, 2019
白くミルクのようなスープは、あっさりとしてやさしく、それでいてコクがあってクリーミー。スープは直前にハンドミキサーで撹拌され、少し泡立った状態で提供されます。これが軽さを生んでいるんでしょうか。
麺は2.5mm×1mmぐらいの全粒粉平打ち麺。ストレートでツルツル。コシはそれなりで、主張しすぎない硬さに茹でられていて、のどごしもよく、スムーズな食感です。
トッピングされる具は鶏と豚の2種のチャーシュー(といっていいものかどうか…)が一枚ずつと、ほうれん草、それにみじん切りの紫タマネギ。2種のチャーシューはとても柔らかく、鶏は最初薄いピンク色ですが、スープにつけ置くと白く変化していくことから、低温調理されているのではないかと思いました。ほうれん草はエグみはなく、タマネギも辛味は控えめ。トッピングの味付けは総じて薄めになっています。
全てが優しく調和しており、絶妙なバランスで成立。マイルドながら、それでいて忘れられない味です。本当においしい。もし、これはラーメンと呼べないといういうなら、別にラーメンと呼ばなくてもいい。これは美味しいものです。
この手の白いスープのクリーミーなラーメン(豚骨含む)は、後味が悪かったり、口元がベッタリしたり、後で猛烈にのどが渇いたりするものもあったりして、あとでちょっと後悔が伴うともしばしばありますが、これにはそういう事はありません。
また、ここのラーメンは3種類あるのですが、どれを注文しても盛り付けが美しい。直接味に関係ないところですが、盛り付けがキレイだと食べる方のテンションにも違いが出てきますね。
ラーメンとは別にチャーシュー丼も注文。これも、よくある油とタレのガッツリしたタイプのものではありません。
さきほど麺に乗っていた鶏と豚、2種のチャーシューがほぐされてご飯に乗せられ、からしマヨネーズがほんの少し。その上からバーナーで炙られていています。ネギも普通のネギと紫タマネギの2種類トッピング。
炙られているため、口に入れた瞬間に香ばしさが鼻を抜けていきます。驚いたのは次に出汁の旨味を感じること。ここのチャーシュー丼は出汁がかかっていて、チャーシュー丼といってもこれは限りなくだし茶漬けに近いもの。日本料理のお店にいるような錯覚に陥ります。それでもラーメン屋さんのメニューだとおもしだすのは、やや塩分が強いこと。塩分少なめでわさびとかがあったらこれは完全に和の一品ですね。
お腹も満たされて、外の空気にも触れ、リフレッシュ。しかし、ここでクリスマス成分は足りてないなと思い直しました。やっぱり、ケーキ食べてないしね。
帰り道にスタバの店舗があるのを確認。きっと何かしらスイーツもあるでしょう、と突撃。ニューヨークチーズケーキとスターバックスラテのホットを注文。翌朝のドーナツまで調達しました。
カウンターで商品を受け取った後、大きな窓越しの席に座りラテをひとくち。
今年もいろいろありました。
パッチ5.0が発売されたのが7月2日。アーリーアクセスは6月28日からでした。光の氾濫による滅亡から第一世界を救うために冒険してきました。
先に第一世界に渡っていたミンフィリア、それを送り出したことに重責を感じるウリエンジェ、人と違う目で世界を見るヤシュトラ、“ミンフィリア”という存在に翻弄されるサンクレッド、無力感に苛まれるアリゼー、強くなったアルフィノ。それぞれが信じる正義に向かって進むヴァウスリー、ランジート、そしてアシエン・エメトセルク。いい味出していたたくさんのキャラクターたち。
ついには闇を取り戻して、第一世界を救い、原初世界の第八霊災を回避、物語も一区切りつきました。
あれから半年たってたんですね。いまだ未解決の暁メンバーの原初世界への帰還と、死んだはずのあの人の問題。暗躍するもうひとりのアシエン…。来年はそこら踏み込んでいくんだろうなぁ。
さすがにヒルディブランドは第一世界に来ないだろうなぁ…ということは原初世界で続くのかな?
クラフターの大改修も続くけど、まだ理解していないなぁ…でも、昔よりはわかりやすくなった気がするなぁ…
んん、ニューヨークチーズケーキうまい!
気がつくと、ラテは空になり、ニューヨークチーズケーキも完食し、スタバも閉店5分前になっていました。
「強くてニューゲーム、やってみてもいいなもなぁ」なんてことを考えながら家路につきました。
リセット後に行こうと思っていた零式の周回、結局行ってなかった…。まぁ、凪の時期はもう少し続くし、ゆっくり楽しんで行こうかな。そんなことを思ったクリスマスイブでした。