FFXIVでスクリーンショットを撮るのって楽しいですよね。かなりリッチなグループポーズ機能で、スクリーンショットを気軽に高画質・高品質で撮ることが出来のるがFFXIVのすごいところ。グループポーズはかなり高性能で、そのままでも十分綺麗なのですが、それでもちょっといじりたいと思ってしまうのが我々です。一部だけ加工することもあるでしょうし、全体を絵のように加工したり。あるいは写実的な表現を追求したりすることもあるでしょう。
さすがにそこまでの作業はグループポーズでは行えません。外部のツールを使うことになると思います。
画像編集ツールもいろいろありますが。そのなかでもトップクラスに君臨するアプリケーションのひとつ、それがAdobe Adobe Photoshopです。
今は画像編集は比較的軽い作業と言われますが、それが複雑で高度な処理なことに違いありません。Photoshopは、複雑で重い処理もこなせる、プロも使うトップエンドのツールで、Windows用、Mac OS用とデスクトップマシンで使用する前提のアプリと言う認識でした。正直iPad用に本家Photoshopが提供されると聞いたときは驚きました。これはもうMacBook Proとかいらないのでは?と思ったほど。
今まで、モバイルでは、写真の仕上げだけを行うもの、合成のみを行うものなどなどの機能のみを切り出した「Photoshop Fix」や「Photoshop Mix」などがすでに存在していましたが、用途ごとに使い分けるのは面倒でした。それに、その程度のことなら、他のアプリでも可能で、あえて“Photoshopなんちゃら”を使う意義があるのかと言われれば微妙な存在でした。
しかし、その親玉、ラスボスのPhotoshopのiPad版が、11月4日から提供が開始されました。もしこいつが“使える”やつだったら、もういろいろiPadで事足りる。iPad持ってれば何でもできるはず!(言い過ぎ)
Adobe Creative Cloudのサブスクリプションを利用していれば、Adobe IDで普通に使えるようなので、早速試してみることにしました。
まずはファーストタッチ。左側にツールボックス、右側にレイヤーウインドウなどが並ぶのはデスクトップ版Photoshopと同じ、ただし、かなりUIが異なるので、混乱します。かえって初めて触る人のほうが混乱しないのではないかと思いました。
いろいろと機能が足りてない。
Photoshopを名乗るからには、“そこそこ”できるんだよね、と意気込んで試用開始。FFXIVのスクリーンショットを軽くいじってみます。まずはレイヤーまわりから。
ハイライト、シャドウ用のレイヤーを作成。それぞれレイヤーマスクをかけてと、わりと使えるのかなぁという印象からスタート…。Photoshopはマスク機能がリッチで、一部分だけを合成したり、効果を適用したり、やり直したりと微妙な調整がしやすいようになっています。レタッチはレイヤーとレイヤーマスクが使えないと話しになりません。その意味ではひとまず合格。合成などもわりとできそう。
ところが、さらに使い込もうとすると壁に突き当たります。調整レイヤーのトーンカーブが使えません。またカンタンに影や光彩をつけられるレイヤー効果や、元の画像を編集可能な状態でフィルターをかけられるスマートフィルターも未実装。意外なところで壁に当たりました。調整レイヤーすべてが使えないわけではなく、色相・彩度やレベル調整などは使えます。
また、小さなゴミやパーツをを背景に馴染むように消してくれるスポット修復ツールはありますが、足りない部分を自動で作ってくれる、便利な「塗りつぶし」>「コンテンツに応じる」とかもありません。もちろん3D機能とかパペットワープなどもありません。あたりまえながら流石になかった、うーん。
またフィルターも現状貧弱。ぼかしと反転ぐらい。これは寂しい。
一方、Apple Pencilに対応しているのは大きなポイント。仕事で使う場合はマウスで操作しているので、現状すこし戸惑っていますが、細かいニュアンスはマウスよりApple Pencilのほうが正確かつ繊細に表現できそうです。
Adobeによれば、いま使えない機能は、順次追加していくとのことなので、今後に期待するところです。ぜひトーンカーブは入れてほしいなぁ。
最後にPhotoshopユーザーなら周知の事実ですが、このアプリも仮想記憶メモリとしてかなりのストレージを占拠するようです。うちのiPadはもともとストレージサイズが最も小さいモデルで、空きが少なかったせいもあり、空き容量が確保する必要がありました。
使える、でも「どうしても必要」ではない。
iPad版のPhotoshopは、本家デスクトップ版の良いところをそのまま持っていて、かなり細かな調整が可能。多少の画像編集は他のアプリでも出来ますが、奥深さはこちらのほうが上。詳細なレタッチが可能です。
一方で、他のモバイルアプリのようなサンプルのプリセット、フリー素材やフレームなどがあるわけではないので、すべて自分で用意する必要があり、気軽さはありません。また現段階で未実装の機能があるため、きっちりと作業しようと思うならデスクトップ版を使わざるを得ません。ただし、「Photoshop Fix」や「Photoshop Mix」をはしごするように使う必要はありません。そこはメリットかも知れません。
もし、いま新規でiPad版を使うなら、月額1,080円は高いと言わざるを得ません(デスクトップ版のフォトプランのほうが980円ですこし安いぐらい)。ただし、30日の無料期間があるので、興味のある方は弄り倒してみるのも良いのでは無いでしょうか。もし、すでにデスクトップ版のPhotoshopを含むAdobeのサブスクリプションを利用しているなら、Adobe IDでログインすることで無料で使えます。